アイヌ文化を体験(2)川村カ子トアイヌ記念館〜ムックㇽ制作体験とムックㇽ演奏体験〜

上川アイヌの文化を伝承している「川村カ子トアイヌ記念館」では、見応えのある資料展示のほか、アイヌ文化に触れられる体験プログラムが豊富にそろっています。

シリーズでご紹介しますね! 

第二回目は、ムックㇽ制作体験とムックㇽ演奏体験です。

ムックルを掘る様子

※体験プログラムの料金は令和2年3月現在のものです。
※いずれも要予約です。
※別途入館料(大人500円、中高生400円、小学生300円。令和2年3月現在)がかかります。

ムックㇽとは?

ムックㇽ

ムックㇽ(ムックリ)とは、竹でできた口琴(こうきん)と呼ばれるアイヌの伝統楽器です。

昔は根曲がり竹が使われていましたが、今は真竹が使われることが多いといいます。

糸を引くことで弁を振動させ、その音を口の中で響かせることで、音色を変化させるという単純な仕組みですが、「ビーン」「ブイーン」といった独特で多彩な音色は、聞く者を十分に楽しませてくれます。

ムックㇽ制作体験

制作体験で使う道具n は、彫刻刀。

一から作るのではなく、未完成のムックㇽを台の上にのせ、弁の一部を削って、音が出るようにします。

ムックルを掘る様子

シュッ、シュッと良い音を立てて、削る手本を見せてくれたのは、「川村カ子トアイヌ記念館」の川村久恵副館長です。

「実はこれコツがいるので、全員が全員、うまく削れるわけではないんですよね。でも、必ず音が出るよう私がサポートしますので、安心してください」とにっこり。

笑顔の川村副館長

確かに、いざ挑戦してみると、川村副館長のようにスムーズには削れませんが、この「できない」感じも、なかなか良い体験です。

ムックルを掘る様子

削り具合は、弁のしなり具合を確かめながら、調整。

削りの調整具合

こちらが削り終えたムックㇽ。糸を通せば、出来上がりです。

音を鳴らしてみましょう

お次は音を鳴らす練習です。

コツを教えてくださる川村副館長

「アイヌは気持ちを託して鳴らすんですよ」と川村副館長。

音を出す練習

これまたコツが必要で、音がうまく出ない場合もありますが、それも含めてお楽しみくださいね。

取材スタッフは残念ながら音が出ず…

制作をせず、用意されたムックㇽで演奏体験のみを行うプログラム「ムックㇽ演奏体験」もあります。じっくり鳴らしたい人は、こちらをお選びください。

ムックㇽ制作体験

所要時間と料金/60分目安 1500円

ムックㇽ演奏体験

所要時間と料金/30~40分目安 1500円

文)ライター孫田二規子