アイヌ文化を体験(4)川村カ子トアイヌ記念館〜川村副館長の言葉〜

上川アイヌの文化を伝承している「川村カ子トアイヌ記念館」では、見応えのある資料展示のほか、アイヌ文化に触れられる体験プログラムが豊富にそろっています。

シリーズでご紹介してきましたが、最後となる今回は、同館の川村久恵副館長の言葉です。

インタビューに応じる川村副館長

 

アイヌ文化の奥にあるものを伝えていけたら

実はアイヌという民族はとても柔軟で、「昔ながら」に縛られることなく、時代に合わせて新しい物や事を取り入れています。

ですから、文化のあり方も当然変わってきていて、例えば衣服は、儀式の時以外は、皆さんと同じような洋服を着て暮らしていますし、食事だって、皆さんと同じようなものを食べています。

ただ変わっていないのは、「万象万物にカムイ(神)が宿り、私たち人間や動物だけではなく、森にも川にも命がある。私たちは一緒に生きている」「だから感謝する、大切にする、助け合う」といった精神的支柱となる考えです。

体験プログラムを通して、このようなアイヌの心について、伝えていけたらうれしいですね。

聞き手)ライター孫田二規子